バイオリンを中心に、ビオラやチェロなどの弦楽器製作・修理を手がける専門工房です。最大の特徴は、イタリア仕込みのオイルニスによる、ひと目で印象に残る美しい仕上がり。楽器としてだけでなく、作品としての美しさを追求したバイオリンづくりを行っています。
「アトリエVERNICE」を始められたきっかけを教えてください。
イタリアで4年半〜5年ほど、バイオリン製作の修行をしていました。一通りの修行を終えて日本に帰ってきたタイミングで、妻がふじみ野市内で働いていたことが、埼玉で工房を構えたきっかけです。バイオリン職人の仕事は、工房さえあれば場所を選ばずにできる仕事です。結婚を見据える中で、生活の拠点に合わせて埼玉で始めることを決めました。
そもそもバイオリン職人を目指したきっかけは、高校生の頃にさかのぼります。京都出身なのですが、母の知人が画廊をやっていて、そこでイタリアで活躍されている松下敏幸
さんの個展が開かれました。そのときに声をかけていただいたことが、この世界を意識した最初のきっかけです。
当時は海上自衛隊への就職も決まっていましたが、一度きりの人生なので、本当にやりたいことに挑戦したいと思い、自衛隊で資金を貯めた後、基礎を学ぶために国立音楽院のバイオリン製作科へ進み、その後イタリアのクレモナへ渡りました。
「アトリエVERNICE」のこだわりや特徴について教えてください。
一番のこだわりは、ニスです。店名にもなっている「ベルニーチェ」は、イタリア語でニスを意味します。オイルニスによる仕上げを最も得意としていて、その綺麗さには誰にも負けない自信があります。
楽器として良い音が出ることはもちろんですが、それ以前に、作品として美しくなければならないと思っています。修行の際、自分は人よりミスが多かった分、その経験値が今につながっています。失敗を重ねてきたからこそ、一つひとつ真摯に向き合えるようになりました。
色合いやデザイン、小物に至るまで、お客様に選んでいただき、世界に一つだけのオリジナルバイオリンを製作しています。また、海外の工房とも提携し、質の良い楽器をできるだけ手に取りやすい価格で提供することも大切にしています。
「アトリエVERNICE」で嬉しかったことはありますか?
自分が作った楽器を、良い作品だと感じてもらえたときが嬉しいです。イタリアで学んできたことを、日本で続けてこられていること自体にも、やりがいを感じています。
(バイオリンの裏板の名刺ケース:横木目)
また、ふじみ野市の返礼品として、高額なバイオリンが選ばれたことも印象に残っています。名刺ケースなどのバイオリンづくりの技術を活かしたグッズ制作も行っており、現在多くの方に注文をいただいております。
「アトリエVERNICE」で苦労されている点はどのようなところでしょうか。
円安の影響は大きいですね。材料の多くを海外から仕入れているため、どうしてもコストが上がってしまいます。また、バイオリンは生活必需品ではなく、多くの方にとっては娯楽的な位置づけになるため、景気の影響も受けやすいと感じています。
しかし、世界に一つだけの楽器をお客様に届けられることは、この仕事の大きな価値だと思っています。
「アトリエVERNICE」で今後、力を入れていきたいことはありますか?
職人としてバイオリン製作のコンクールに向けて、技術を磨きながら、さらなる高みを目指し、世界に挑戦していきます。
また、子どもたちに向けた体験の機会づくりも取り組んでいきたいことの一つです。
そして、工房での日常や作業の風景を、X(旧Twitter)を中心に発信しているので、さらに多くの方に見ていただけるように、今後も続けていきたいと考えています。
川越の街の魅力について教えてください。
川越へは、氷川神社に商売繁盛の祈願に行っています。人とのご縁に支えられながら続けてこられているので、これからもつながりを大切にしていきたいです。
| 住所 | 埼玉県ふじみ野市大原2-5-8 |
|---|---|
| 電話番号 | 070-4416-1891 |
| 営業時間 | 営業時間: 月・木・金・土・日 13:00〜 定休日: 火曜・水曜 |
| アクセス |
東武東上線上福岡駅東口より、徒歩12分、ふじみ野市役所より徒歩2分、駐車場有 |
| 公式SNS | https://x.com/KosukeIkebuchi |






