ブランドや年代に縛られず、店主が「自分が本当に好きな服」だけを集めるというスタンスが特徴の「小判鮫」。自身の理想や海外での買い付けを通して培われた感覚を背景に、気兼ねなく立ち寄れる空気感を大切にしてきました。
「小判鮫」を川越で始められたきっかけを教えてください。
生まれは東京ですが、すぐに川越に来て、育ちはずっと川越です。地元が好きで、逆に都会があまり得意ではありませんでした。電車も苦手で、できれば落ち着いた場所で暮らしたいという感覚がずっとありました。
20歳のときにコロナ禍になり、進学や就職の予定も見通しが立たなくなった時期もありましたが、その後、22歳のときにたまたま今のテナントが空いているのを見つけたことが、お店を始めた直接のきっかけです。
もともとアパレル経験があったわけではありません。母と二人で運営する会社の事業の一つとして、「何かお店をやってみよう」という話になり、服が好きだったことから古着屋を始めました。見切り発車でしたが、気づけば4年続いています。
「小判鮫」のこだわりや特徴について教えてください。
一番の特徴は、「自分の好きな服しか置いていない」という点だと思います。ブランドや年代の良し悪しよりも、ノーブランドでも「いいな」と思えるものを選んでいます。
僕自身、あまりデニムが好きではないので、店内にもデニムはほとんどありません。着ていて楽な服、肩がこらない服が多いと思います。TPOを意識しなくても、自由に着られる服を集めてきました。
古着屋として正しいかどうかは分かりませんが、忙しい雰囲気や人が多い空間よりも、「のんびりした空気感」を大切にしています。海外、特にニューヨークのお店では、必要以上に話しかけられることもなく、ふらっと入れるお店が多かったんです。その感覚が、今のお店づくりにも影響しています。
「小判鮫」で嬉しかったことはありますか?
印象に残っているのは、お店で購入してくださったジャケットを、結婚式の前撮りで使ってくれた方がいたことです。自分ではフォーマルを意識して仕入れていたわけではなかったので、そんな節目の場面で選んでもらえたのは驚きでしたし、とても嬉しかったです。
また、下北沢でのポップアップをきっかけに、同業の友人ができたことも大きな出来事でした。意気投合し、結果的に川越で新しくお店を始める際に、自分たちが管理しているテナントを貸すことにもつながりました。
自然な形で人との縁が広がっていったことは、続けてきたからこそ得られたものだと思います。
「小判鮫」で苦労されている点はどのようなところでしょうか。
一番は時間が足りないことです。仕入れ、クリーニング、値付けなど、1点店頭に出すまでにやることが多く、すべて一人で行っているので、どうしても手が回らなくなることがあります。
個人事業主として始めた頃は、好きな服を探すことに没頭していましたが、経営面はかなり厳しかったです。その後、株式会社として運営するようになり、意識も大きく変わりました。個人と法人、どちらも経験したことで、今は少しずつバランスを取れるようになってきたと感じています。
「小判鮫」で今後、力を入れていきたいことはありますか?
よく冗談で「ビルを建てたい」と言っています。また、自分が関わる人と楽しく続けていくことが一番とも考えており、ただ、自分の店だけが続けばいいとは思っていません。
好きだと思える人たちが、川越で楽しく活動できる環境づくりのきっかけになれたら嬉しいです。今後も、服だけでなく、人と人、場所と人をつなぐ存在でありたいと思っています。
川越の街の魅力について教えてください。
自然と都会が程よく混ざっているところが好きです。川があって、大きな公園もあって、個人でお店を始める人も増えています。
外の人にも「川越」と伝えやすく、特徴が分かりやすい街だと思います。どちらにも寄りきらない、両生類のようなところが川越の魅力ですね。
| 住所 | 埼玉県川越市元町1丁目14−5 |
|---|---|
| 電話番号 | – |
| 営業時間 | 12:00-20:00 不定休 |
| アクセス |
本川越駅徒歩18分 |
| 公式SNS | https://www.instagram.com/remora__used372 |






