明治からの歴史ある農園を引き継ぎ、料理人の経験を活かし、自分が納得できる、安全で自然に近い栽培方法で農業と向き合う。年間で30種類以上の農作物を栽培し、今後は珍しい野菜やキッチンカーへも挑戦していく堅木農園をご紹介!
堅木農園さんが川越に立ち上げられた経緯を教えてください!
幸子さん:家では明治の前から農業をずっとやっていて、お米やさつまいもを作っていました。
私の兄が亡くなったタイミングで鉄工所と同時に農園も辞めようと考えていました。
しかし、娘が農園を引き継いで自分がやりたいと言ってくれたので、堅木農園の名前で本格的に立ち上げて経営するようになりました。
みきさん:私は元々は京都で料理人として仕事をしており、その立場から、自分が納得できる素材を作りたいと農業に取り組んだのが経緯です。
農家になる挑戦への抵抗というのも最初はありましたし、本当にできるのかなというところから始まりました。
お米もやりたいと私が言ったのですが、母に「トラクターを運転できるか確かめてからお米作りをやるかやらないかを決めよう」と言われました。
そこからかなり運転を練習し、今では田植え機や稲刈り機も教わりながらトラクターに乗れるようになりました。
堅木農園さんのこだわり、特徴を教えてください!
みきさん:うちは大量にものを作って売る方法ではなく、できるだけ色々なことにこだわって自分たちが安心して食べられるものを、安全で自然に近いやり方で栽培していきたいと考えています。
農薬を通常の半分の量や4分の1に減らして栽培したり、全く使わなくてもできるものはできる限り使わないで栽培したりという形を追求していきたいです。
年間で30種類以上の農作物を栽培していて、自家製のゴマや落花生、バジル、ルッコラなどの栽培にも挑戦しています。
販売方法としてはあぐれっしゅさんでの直売と販売機がメインです。
本格的に利益を出していこうというやり方としては、昨年の4月ぐらいから始まったものなので、これからお客さんに堅木農園の野菜というものを知ってもらえることを今は目指しています。
堅木農園さんで、働く中での喜びや、楽しいと思う瞬間を教えてください!
みきさん:お米も野菜もそうなのですが、成長を実感するときです。
すごく手間暇をかけて4、5月から種まきをして、芽が出て、そこからやっと育てたら今度は田んぼの方に持っていって、田植えをしてそれが大きくなって、というように成長していくのがすごく楽しくて、それをやっと収穫というのはすごく大きな喜びがあるなと思います。
そうして作ったものはやっぱり食べると美味しいし、これをもっと伝えたいなっていうのはありますね。
春菊などはほとんど無農薬で作っているので、香りもいいです。
あぐれっしゅさんに持っていったものがすぐに半分以上なくなっていることを見るととても嬉しく感じます。
うちの野菜だとわかるようにシールを貼っているのですが、それを見て買ってくれる、うちの野菜のファンがいるのかなと感じるのはちょっと嬉しいです。
堅木農園さんを運営する中で、大変なことや苦労することを教えてください!
みきさん:農業はやはり、天候や季節にも左右されるのでそこが難しいと感じます。
暑い夏場は日中に仕事ができませんし、梅雨の時期ですと雑草対策をしないといけません。うちはハウスを持っているので冬の霜対策も何とかできていますが、やっぱり育てにくい部分はあります。
そういうことが年間を通してあるので計画的に考えてやらないといけないと感じています。
幸子さん:元々自分たちで食べる程度でやっていたものから、農家として利益を求めるというところに変わったことに対して、以前よりも勉強をするようになりました。
風通しや温度調整に気を遣って、野菜をより見守ってあげる感覚になったと思います。
自分で食べる分を作って余りを販売機で出すくらいにしようかなと考えていたのですが、娘が頑張っているので利益も出さなくちゃいけないし、それを応援したいと今は思っています。
堅木農園さんが今後やりたい取り組みや力を入れていきたい分野を教えてください!
みきさん:キッチンカーを考えています。
年末にお声掛けをいただいたのですが、私が料理人をやっていたということで霞ヶ関駅の角栄商店街で、お弁当を作ってほしいと依頼されました。
その経験から自分でも今後やっていこうかなと考えています。
全て農園野菜で作るつもりなので、農園の野菜のことも知ってもらえるし、自分の料理の幅も広がってくるので、面白いかなと。。
野菜の種類としても、例えば白ナスやスカイベリーオクラなど、少し変わった面白い野菜を育ててみたいと考えています。
母はトマトを作るのがすごく上手で、「ここのトマトを食べたら他は食べられない」という固定のファンがついているほどです。
私はまだトマトは難しいので、母に教わりながら、協力してもらって今年もチャレンジしていきたいです。
堅木さんの思う川越の魅力を教えてください!
みきさん:料理人をしていた京都は、少し外のものを受け付けない部分もあると感じていたのですが、こちらに帰ってきて最近の川越を見ていると、イベントとかもすごく多いです。
特に蔵造りなどの観光地もどんどん変わっていますよね。色んな店舗の人が増えたり、川越出身ではない人が店舗を出したり、お寺のイベントもあればマルシェもたくさん開かれていて、川越が発展していこうという勢いがすごいなと思っています。
住所 | 農園無人販売機 埼玉県川越市八瀬大橋ラーメンショップそば。季節野菜、果物、お米を野菜無人販売機やイベント、あぐれっしゅ川越の直売所で販売してます。 |
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公式instagram | https://www.instagram.com/kataginoen/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D |