「Cafe & Kitchen LAPHUTER(カフェ＆キッチン ラフテル)」を川越市で立ち上げられたきっかけを教えてください。

出身も現在の住まいも川越で、本当にずっと地元で暮らしてきました。だから「川越で店を開きたい」という気持ちよりも、正直に言えば「家から通いやすい場所で働きたい」という思いが強かったですね。以前の職場では以前の職場では、早朝から深夜まで働く日々が続き、結婚して子どもが生まれてからも、家族と過ごす時間が思うように取れないこともありました。このまま同じ生活を続けていくのかと考えたとき、仕事と生活のバランスを取るためにも地元で店を開こうと考えるようになりました。

また、「36歳になったら自分の店を開く」とずっと決めていて、その目標に向けて都内で働きながら準備してきました。川越で育ったからこそ、街の雰囲気や土地勘が自分に合っていて、この中原町の物件に出会えたことも後押しになりました。

店名の「LAPHUTER（ラフテル）」は、高校時代にアメリカから帰国したあと、日本に馴染めずにいた時期に出会った漫画『ONE PIECE』が由来です。作品に救われた経験から、「人生をかけて向き合える場所」という思いを込めて、この名前をつけました。

「Cafe & Kitchen LAPHUTER(カフェ＆キッチン ラフテル)」の特徴やこだわりはどのような点ですか？

一番こだわっているのは、とにかく「美味しいものを出す」というシンプルな部分です。

卵は川越の「江田養鶏場」さんのものを長年使わせていただいていますし、野菜も多くが国産。ただ、「どこどこの何を使っている」といった「ストーリーづくり」を前面に出すような見せ方はしたくなくて、あくまで料理そのものと、ここで過ごす時間で勝負したいと思っています。

宣伝に関しても同じで、テレビ出演やインフルエンサーさんからのお声がけもいただきますが、現在は「ここで過ごす時間と料理の味だけで勝負したい」と考え、基本的には控えています。
SNSの口コミは、お客様が自由に書いてくださるものであれば良いことも悪いことも大歓迎。お客様がどう過ごし、どう感じるかを大切にしたいと思っています。

「Cafe & Kitchen LAPHUTER(カフェ＆キッチン ラフテル)」として日々現場やお客様と向き合う中で、日々大切にしていることを教えてください。

「昨日より美味しい料理を出したい」という気持ちでキッチンに立っています。実は料理人として修業をしたことがなく、前職でも飲食には関わっていましたが、メインは経営や商品プロデュースが中心でした。だからこそ全部独学で、常に「もっと良いやり方があるんじゃないか」と自分を疑い続けています。

洋食やフレンチトーストづくりでも、食材を変えてみたり、焼き方を試してみたりと、日々チャレンジの繰り返しです。常連さんが「前のほうが好きだったかも」と正直に言ってくださることもあり、その言葉を受けて少し戻したり。そういう率直なやりとりができる関係性はありがたいですね。

お仕事の中で、「やっていてよかった」と感じるのはどのような瞬間でしょうか？

一番は、「これに人生をかけて向き合える」と思えるものに出会えたことです。それがこの店ですね。

オープンしたときの気持ちは今でも変わりませんし、一生懸命やることに後悔がないのが何よりの幸せです。10年続けてこられたこと自体が、自分にとっては大きな「よかったこと」のひとつです。

店舗運営において大変だったこと。それを乗り越えてきたエピソードを教えてください。

失敗のほうが多いくらいで、「これが大成功だった」という実感はほとんどないですね。個人店は、何が成功で何が失敗か誰も教えてくれません。だからこそ「これは失敗だった」と決めつけないようにしています。失敗かどうかなんて、店を閉じるときにならないと分からない。人生だって同じだと思うんです。

良く言えば楽観的、悪く言えば少し無鉄砲かもしれませんが（笑）、そのくらいでちょうどいい。とにかく前を向くことを大切にしています。

今後「Cafe & Kitchen LAPHUTER(カフェ＆キッチン ラフテル)」として挑戦していきたいことを教えてください

新しい店を出してみたい気持ちはあります。同じ形の2店舗目ではなく、今の店の中から何かひとつを切り取って特化した店をやりたいですね。たとえばフレンチトーストだけの店とか。一番街のような食べ歩きのエリアなら、テイクアウトで出すのも面白いと思っています。

先日の「ソロウマーケット」など、イベントへの出店もそのチャレンジのひとつです。

最後に川越の魅力、好きなところについて教えてください。

川越は「田舎でもあり、都会でもある」バランスが好きです。地元愛が強い人も多く、そういう雰囲気も良いですよね。川越まつりの時期は、仕事をしつつ山車も見たい…と毎年バタバタですが（笑）

この街らしさを間近で感じられるのは幸せです。これからも自分らしく、この場所で料理を作り続けていきたいと思っています。

【メニュー】※仕入れ環境の変化などにより、メニュー変更がある場合がございます。

フレンチトースト	1枚460円、2枚680円、3枚900円 （チョコソース、メープルソース、キャラメルソース、シナモンパウダーよりお選びいただけます）
特製フレンチトースト	1,380円
川越地卵のオムライス 3日間煮込んだデミソースかけ	1,480円
ランチコース「ラフテルコース」	2,200円
ディナーコース（要予約）	5,000円

 

住所	埼玉県川越市中原町1-5-17 2階
アクセス	本川越駅 東口より徒歩5分
電話番号	049-227-665
営業時間	【月～土】11:00～17:30 L.O.16:30 【日】7:00-10:00 L.O.9:00 ※不定休、公式サイトをご確認ください
公式ページ	■公式Instagram：https://www.instagram.com/kitchenlaphuter/