設立から123年。歴史と伝統を、川越経済の隆盛を、未来に紡いでいくことを使命とする埼玉県内では最も歴史のある商工会議所である川越商工会議所。人と企業が輝く川越へ~変革に挑む!
川越商工会議所さんが川越に立ち上げられた経緯を教えてください!
栗原:川越商工会議所の設立経緯は、123年前の1900年に遡ります。
川越は江戸時代から栄えた城下町で、舟運による江戸との往来によって特に商業が盛んでした。
明治時代になると、商業者が抱える問題を解決するためには、商業者の意見を取りまとめて発信する場所が必要だという機運が高まりました。
そこで、他の先進都市で設置が始まっていた商工会議所を、川越にも設立しようと商業者たちが立ち上がったのが設立の経緯です。
埼玉県で最初に設立された川越商工会議所は123年の歴史を有しており、今現在も、地域の事業者の支援や発展、地域経済の発展など様々な役割を担っております。
川越商工会議所さんのこだわりや特徴を教えてください!
栗原:この建物自体がとても歴史のある建物で、文化庁の登録有形文化財に指定されています。
元々武州銀行の建物として建築され、同銀行から川越商工会議所が70周年を迎えるのを機にこの建物を譲り受け、入居しました。
昭和2年の建築なので、もう100年近い建物です。
川越商工会議所さんの実際の業務内容と、働く上で喜びを感じる瞬間を教えてください!
栗原:「川越地域の商工業の発展」という大きな目的があり、目的達成のためにMissionとして大きな柱の事業を3つ設けています。
1つ目は、「経営支援」です。
小林が所属する経営支援部では、地域の企業の経営上のお困りごとを聞いて、一緒に解決を図ることが仕事ですね。“企業のホームドクター”のような存在を目指しています。
2つ目は、「地域振興」です。
川越の街全体が元気になるような事業やイベントを企画しています。
あまり知られていないかもしれませんが、川越百万灯夏まつりは、商工会議所が中心となって実施しています。
“街の仕掛人”と呼ばれるように、今後も活性化に向けた事業を展開していきたいです。
3つ目は、「要望提言」です。
会員さんの声を商工会議所で取りまとめて、行政に“地域の企業の要望”として届けます。
行政に働きかけを行うことで、企業や地域のための施策に要望を反映してもらう活動です。
小林:私は主に経営支援の業務を担当しています。
具体的に助成金や補助金の相談や資金調達のご支援をすること、あとは事業者さん同士のマッチング機会の提供などを行っています。
最近、多いのはこれから川越で事業を始めたい方の相談です。
経営に関して幅広く知識を持っていないとアドバイスはできません。やりがいを感じる瞬間は、経営者の方の悩みを満足いく形で答えられたときです。感謝の言葉をいただく時にやりがいを感じますね。
川越商工会議所さんを運営していく中で、栗原さん、小林さんが苦労していると感じる瞬間を教えてください!
栗原:現在、川越商工会議所には約4,200社の会員さんがいますが、商工会議所の正職員は20名です。
一人200社以上を担当するとなると、目の行き届かない部分が出てしまうことが大変ですね。
会員さんの声を聞く機会は少しずつ増やしてきましたが、商工会議所をどうやって活用したらいいのかわからない方は、まだまだいらっしゃると思います。
そこを我々が、どうフォローしていくのかが課題です。
小林:経営者の方のご相談に応えるのが我々の仕事ですが、インターネットで検索すれば何でもわかるような時代になってきているので、存在意義を高めることが重要だと感じています。
昔よりも高度なお悩みや相談事を持たれた方が多くなっています。
時代に応じて職員全体が対応できるような力をつけていかなけれなければなりません。現状まだまだ至らない部分も多いので今後力を入れ、職員全体でパワーアップしていければと思っております。
川越商工会議所さんが、今後力を入れていきたい部分は、どのようなものでしょうか!
栗原: 職員の平均年齢が若返ってきているので、人材育成に力を入れたいと考えています。
10年前の平均年齢は45歳だったんですけど、今は38歳くらい。
女性も増えてきて、正職員20人のうち、9人が女性職員です。
また、商工会議所だけでなく、川越の企業の人材確保支援についても、力を入れていきたいです。
どの業種からも人手不足が課題として挙げられています。
また、苦労をしてせっかく採用できた人材も、数年すると辞めてしまうといった人材定着に課題を抱える企業も沢山います。
キラリと光る地元の企業の魅力を伝えることや、企業と地元の大学・高校を繋ぎ、地元就職の機運を盛り上げることなどに取り組み、企業の人材課題の解決の一助となりたいと考えています。
栗原さん、小林さんの思う、川越の良さ、魅力を教えてください!
栗原:私は生まれも育ちも川越ですが、実家が霞ヶ関なので街なかのようなにぎわいはありません。
ただ、少し足を伸ばすと自然が豊かであったり、時間の流れがゆっくり感じたりと、私にとっては魅力的な場所です。
私の家から少し歩くと入間川が流れていて、河川敷を散歩すると、天気の良い日は富士山も見えます。
街が賑やかなのは、会議所としてはとても有難いことですが、自分の家の方に帰ると、「ほっ」と落ち着いた気分になれる、そんな場所です。
きっと川越に住んでいる皆さん、それぞれに自分なりに感じる魅力があるのではないでしょうか。
小林:休みの日に妻と市内中心地に来ることがありますが、業務中に見る風景とは異なり、来るたびに毎回川越の新しい顔が見られて、新鮮な気持ちになります。
何回来ても活気があってワクワクするところというのが川越の魅力だと思います。
また川越の人たちは自分たちの町に対して愛着を持っていて、街作りに対してすごく積極的だと感じます。
街の景観を保つために、電柱を地中化したり、建物を建てる際のルールを作ったりと、自分たちの町を良くして守っていこうっていう気概を持った方が、たくさんいらっしゃいます。
そういった気概が多くの観光客を引きつけるような街づくりに繋がっているのかな思います。
街自体も魅力なのですが、そこに住んでいる人や働いている人たちが、川越の魅力になっている。我々もそんな魅力的な職員にならないといけませんね。
住所 | 埼玉県川越市仲町1-12 |
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電話番号 | 049-229-1810 |
営業時間 | 午前9 時~午後5 時 00 分(平日のみ・土日祝日休業) |
アクセス |
電車の場合 「東武東上線・JR川越線」川越駅より徒歩25分 バスの場合 「東武東上線・JR川越線」の川越駅で下車の場合 「西武新宿線」の本川越駅で下車の場合 駐車場 |
公式HP | https://www.kawagoe.or.jp/ |