川越市・一番街の通り沿いに2025年春オープンしたフレンチレストラン「Le repas」。オーナーシェフの牛田さんは、生まれ育った川越の地で、自身の夢を叶える形でこのお店をスタートさせました。フランス料理の名門で修行を積んだ牛田さんが、川越に戻り、地元の食材や文化と向き合いながら料理を提供している想いを伺いました。
はじめに、「Le repas(ルパ)」を川越で開業された経緯をお聞かせください。

生まれも育ちも川越で、飲食を始めてから、川越にお店を作るというのはずっと心に決めていました。
最初は、川越のクレアモール近くで友人と一緒にアラカルト主体のビストロをやっていたんです。その経験を経て、自分のお店を一番街エリアで開業することができました。最終的には自分が育ったこの場所でやることを目標にしていたので、夢が一つ叶った、という気持ちですね。
フランス料理を選ばれたきっかけや、修行先について教えてください。

専門学校に通っていた頃、応募した帝国ホテルから合格をいただきました。しかも配属先が将来的な目標にしていたメインダイニング”レ セゾン”だったんです。そこからフレンチの道に入り、数店舗で修行を重ねました。
コースメニュー(一部抜粋)※時期によってメニューが変わる場合がございます。


「Le repas(ルパ)」のお料理のこだわりについても教えてください。

旬の素材を取り入れた月替わりのメニューを提供し、基本的に既製品には頼らず、すべての料理を店内で一から手作りしています。
川越産野菜としては、小野農園さんのものを使わせていただいています。また、自分が川越総合高校の卒業生というご縁から、今後は同校からタマシャモや卵といった農産物を仕入れさせていただく予定です。
「Le repas(ルパ)」では地域とのつながりも大切にされているのですね。

はい。母校である川越総合高校の生徒さんと一緒にレシピ開発をしたり、学校の授業と連携した取り組みを考えています。自分の出身校なので、恩返しの気持ちもありますし、体験を通じて彼らに「地元が楽しい場所」と思ってもらえたら嬉しいですね。
また、自分はずっとお囃子で踊り手をやってきているんです。子どもの頃から参加している祭り文化が、自分の中にずっと根付いていて。お祭りの時期には、お店にも狐のお面や手ぬぐいを飾って観光で来られたお客様にもそういう川越らしさを感じていただけるようにしたいなと考えています。
「Le repas(ルパ)」は開店してまだ間もないとのことですが、印象的だったことはありますか?

オープン時にいただいたお祝いの花の数が本当にすごくて…。個人で始めたにもかかわらず、30基以上のスタンド花が届き、多くの方が応援してくださっていることを実感しました。料理人としても、人としても、身が引き締まる思いと同時に、嬉しかったです。
帝国ホテル時代のシェフからもお祝いをいただいたのですが、そこに添えられていたプレートには「牛田 シェフ」と書かれていたんです。自分のお店を持った今、師匠が自分を一人前の料理人として認めてくださったことに、一番感動しました。今もそのプレートは保管しており、大切な宝物です。
皆さんに胸を張って「しっかりやっています」と言えるよう、日々努めています。

最後に、川越の魅力を教えてください。

やっぱり、“人のあたたかさ”ですね。よそ者を拒むような雰囲気はまったくなく、むしろ新しい人が入ってくることに対して、とてもウェルカムな雰囲気があります。
子どもの頃によく通っていたラーメン屋では、おじさんたちが他所から来た人にも「これ、食べてみなよ」と気さくに声をかけていて、そのフレンドリーで安心感のある雰囲気がとても印象に残っています。
そんな“まち”の空気感を、自分もお店づくりを通して大切にしていきたいと思っています。どこに行っても安心できる、このぬくもりこそが、川越の魅力だと感じています。
住所 | 埼玉県川越市幸町10-12 明文館201 |
---|---|
電話番号 | 049-210-8897 |
営業時間 | 営業時間: 11:30 ~ 16:00 (Lo.15:00) lunch 17:30~22:30 (LO.20:30) dinner 要予約 月曜定休日 |
アクセス |
西武新宿線 本川越駅 徒歩15分東武バス 一番街バス停 徒歩2分東武バス 札の辻バス停 徒歩1分 |
公式インスタグラム | https://www.instagram.com/le_repas_ |