川越を拠点に宇宙開発事業を多角的に展開している「Chart株式会社」は、さまざまな人に宇宙への興味を持ってもらうこと、そして日本の宇宙業界を盛り上げることを目的に活動する企業です。今回は、代表取締役の松井さん、取締役の北川さん・西濱さんの3人に、これまでの取り組みや今後の展望、そして川越という土地への想いについてお話を伺いました!
まず、「Chart株式会社」が川越という場所で事業を始められたきっかけを教えてください。
松井: 一緒に立ち上げたメンバーの北川の自宅が川越にあったので、それが一番の理由かもしれません。自分も地元は埼玉でしたし、ゆかりのある場所でやりやすかったというのも大きかったです。宇宙開発に興味があるメンバーが集まり、コンタクトを取り合って事業を始めました。
「Chart株式会社」が事業を立ち上げられた背景について教えてください!
松井: 一番最初に始めたのが「スペースバルーン」のプロジェクトです。
大きな風船に機材を積んで、成層圏や中間圏、高度30km付近まで打ち上げ、宇宙に近い映像を撮影するというものです。打ち上げの様子はYouTubeでも公開しています。
宇宙はニッチな分野ですが、一般の方や子どもたちに宇宙に興味を持ってもらいたいという想いから始めました。
「Chart株式会社」で、スペースバルーンに加え、ロケット開発・ロボット開発にも取り組んでいると伺いました。

西濱: はい、将来的にはロケットを作りたいと考えており、現在はハイブリッドロケットの開発に取り組んでいます。一般的なロケットは、酸素と水素などの液体燃料を使用しますが、私たちは液体と固体を組み合わせることで、コストを抑えつつ安全性の高いロケットを目指しています。構造が簡易的になることで、より気軽に打ち上げができるようになります。打ち上げのハードルを下げることで、宇宙をもっと身近にするのが目標です。
北川:また現在、水陸両用の「ヒレロボット(水中ドローン)」の開発も進めています。
このロボットは、生物を真似たヒレを用いることで、水中はもちろん、陸上・氷上・砂地・舗装されていないデコボコした地形、さらには配管内など、さまざまな環境での移動が可能です。災害現場での救助支援や、原子炉・配管内といった人が立ち入れない場所の調査への応用も期待されており、将来的には宇宙探査への活用を視野に入れて開発を進めています。
▼ヒレロボットに関するプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000163684.html
「Chart株式会社」のこれまでの活動の中で、特に印象に残っている出来事はありますか?
松井: 昨年は、相模原市と「にゃんたい観測」(株式会社soraeが運営するキャラクター)とのコラボで、「スペースバルーン」の打ち上げイベントや展示を開催しました。 事前に子どもたちからたくさんの応援メッセージをいただき、大変励みになりました。
また、相模原市立博物館での展示会では、私たちが回収したバルーンや、成層圏から撮影した映像を来場者の皆さんにご覧いただきました。反響もあったと聞き、とても嬉しかったです。
「Chart株式会社」が今取り組まれている「推し宙(おしそら)プロジェクト」についても教えてください。

北川: 宇宙×推し活のプロジェクトです。実際にVTuberさんと連携して、アクリルスタンドやぬいぐるみなどの推し活グッズをスペースバルーンで成層圏に打ち上げ、その映像をYouTubeで公開するという企画を進めています。
現在動いているのは、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟にVTuberのグッズを持っていき、YouTube等で配信するという内容です。今年10月に打ち上げ予定で、2026年内に配信を行う計画です。
クラウドファンディングでは、VTuberさんのぬいぐるみをリターンにしたところ、ファンの皆様に大きな反響をいただきました。
宇宙に限らない分野の方々にリーチしていきたいと思っています。以前には、コスメブランド「ヒロインメイク」さんのマスカラを高度30kmの成層圏に打ち上げたこともあります。
▼推し宙プロジェクト公式X(旧Twitter)
https://x.com/oshisora
「Chart株式会社」の今後の展望について教えてください。
宇宙とアニメやエンタメとの融合には、まだまだ大きな可能性があると感じています。もっと多くの人が宇宙に興味を持てるように、異分野と連携しながら発展させていきたいですね。ロケット開発に向けても、引き続き挑戦を続けていきます。
最後に、川越の街の魅力を聞かせてください。

北川: 川越には観光地としての魅力もありますが、街並みや雰囲気が統一されていて、歩いていて楽しいんです。着物で歩きたくなるような情緒があります。個人的には氷川神社が好きで、よく行きます。
松井: 小江戸の街並みは、海外の方にも「いいね」と思ってもらえる風景がたくさんあると思います。これからも、多くの人が集まる場所になっていくと思います。
西濱: 埼玉出身と伝えるとき、「川越がある」と言えるのは心強いですね。埼玉の中でも、川越は観光地としてなくてはならない存在です。
住所 | 埼玉県川越市三久保町15-2 |
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アクセス |
本川越駅徒歩15分 |
公式HP/SNS | メールアドレス:info@chart-inc.com 公式HP:https://chart-inc.com/ 公式X:https://x.com/Chart_co_jp |