川越駅東口、クレアモール入り口すぐにある「LIVE CAFE Jammin’(ジャミン)」。ドアを開けると、ステージと客席の距離が近い空間に、音楽好きたちの笑い声と、鳴り終わったばかりの音の余韻が漂います。
川越出身のオーナー渋谷恒雄さんが「若い人たちに発表の場を」と始めたこの店は、ミュージックチャージなしで、オープンマイクやセッションデーなど、誰もが気軽にステージに立てるライブカフェとして、多くの音楽ファンに親しまれてきました。
「とにかく、ここに来た人が楽しく過ごしてくれればそれでいい」と笑う渋谷さんに、LIVE CAFE Jammin’の歩みと、川越という街への思いを伺いました。
- 「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」を川越市で立ち上げられたきっかけを教えてください
- 「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」の特徴やこだわりはどのような点ですか?
- 「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」として、日々現場やお客様と向き合う中で、大切にしていることを教えてください
- 「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」のお仕事の中で、「やっていてよかった」と感じるのはどのような瞬間でしょうか?
- 「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」運営にあたって、どのような苦労がございますか?それをどのようにして乗り越えてきたかについてもお聞かせください
- 今後「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」として挑戦していきたいことを教えてください
- 最後に、川越の魅力、好きなところがあれば教えてください。
「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」を川越市で立ち上げられたきっかけを教えてください
若い頃からずっと音楽が好きで、自分がバンドをやっていた頃は今のようにスタジオもライブハウスも少なく、「発表の場」が限られていたんですよね。だから川越に若い子たちが気軽に演奏できる「青春の居場所」のような場所をつくりたい、という思いがずっとありました。
このフロアはもともと「貸し店舗」にするつもりで、不動産業者さんを連れて階段を上がっている途中で「ここは自分でやりたい」と気持ちが変わり、その場でお断りしました。
そこから、「ここにステージを作ったらどうだろう」「ここに客席を置いたら楽しそうだな」と、頭の中でどんどんイメージが膨らんでいって。計画的というよりは、ほとんど突発的に踏み出した感じでしたね。
50代のはじめに大きな病気を経験したこともあり「どうせやるなら悔いのない人生を」と腹をくくり「自分がやりたい店」としてLIVE CAFE Jammin’を始めました。
「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」の特徴やこだわりはどのような点ですか?
現在は、「ミュージックチャージはいただかず、ライブをするときはお客様を10名以上呼んでいただき、みんなで飲食を楽しんでください」というルールにしています。若い人にも気軽に来てほしいので、ライブをやるのに店への料金は一切なし。オープン時からこのスタイルは変えていません。
平日はセッションデー、土曜日はハウスバンドのライブ、日曜日は企画ライブというスタイルです。セッションの日はホスト役のメンバーが場を回し、楽器を持ったお客さんが入れ替わりステージに立ちます。サックスやトランペットなど管楽器の方もいて、ジャズの日なんかは特にそういう方が多いですね。
【メニュー】(一部抜粋)※時期によってメニューが変わる場合がございます。
| ナポリタン (ミニサラダ付き) |
700円(税込) |
|---|---|
| ミートソーススパゲッティ (ミニサラダ付き) |
700円(税込) |
| ロコモコ | 800円(税込) |
| バターチキンカレー (ミニサラダ付き) |
700円(税込) |
「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」として、日々現場やお客様と向き合う中で、大切にしていることを教えてください
とにかく「来てくれた人に楽しんでもらう」ことです。お客さんがここで音楽や空間を楽しんで、「来てよかったな」「また来週も来よう」と思ってくれたら、それが一番うれしい。
だからこそ、さっきお話ししたようにチャージは取らない。
「お金をあまりかけなくても、毎週遊びに来られる場所」にしたい。誰でも来られて、誰でも楽しめる。Jammin’は、そういう場所でありたいと思っています。
お店を「売上を立てる場所」というよりは、「体験を提供する場所」と捉えているのかもしれません。演奏する人も、聴きに来る人も、ただ飲みに来る人も、全員がこの空間の一部になって楽しんでくれたら、それで十分です。
「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」のお仕事の中で、「やっていてよかった」と感じるのはどのような瞬間でしょうか?
周年記念のイベントにはたくさんの方が集まってくれて、お祝いの言葉をかけてくれたり演奏してくれたりします。そのたびに「続けてきてよかったな」と感じます。
長く通ってくれているお客さんも多くて、店がなければ出会わなかった人たちがここで知り合い、一緒にバンドを組んだり、新しい挑戦を始めたりしている。Jammin’を通じて人と人がつながっていく瞬間を見るたびに「この店をやっていてよかった」と感じますね。
「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」運営にあたって、どのような苦労がございますか?それをどのようにして乗り越えてきたかについてもお聞かせください
音楽とお酒の場なので、気を配る場面もあります。お酒が入ると盛り上がりすぎてしまうことや、お客さん同士で雰囲気が乱れそうになることもあります。
大きなトラブルになる前に、スタッフ同士で共有し、ルールを見直しながら未然防止に努めながら、と一つひとつ乗り越えてきました。
特にお店のマネージャーが前に出て、お客さんとの間に立ってくれる場面が多い。日々いろいろな出来事がありますが、そのたびにスタッフ同士で相談しながら「場」を守ってきた感覚です。
今後「LIVE CAFE Jammin’(ライブカフェ ジャミン)」として挑戦していきたいことを教えてください
私が70歳の誕生日を迎えて、自分の中で一区切りがつきました。これからは「終活」ならぬ「襲勝」として、第三の人生に向けた準備の時間だと思っています。店のこれからについては、自分が決めるというより、これまで一緒にやってきたスタッフに考えてもらうステージに入ったつもりでいます。
もちろん、自分が元気なうちはプレイヤーとしてもステージに立ちたいですし、自分がプレイできなくなっても関わり方を変えながら、Jammin’という名前は生きている間は残したいと思っています。将来的にマネージャーが「自分の責任でやりたい」と言うなら、その選択肢も用意した上で、次の世代に委ねていくつもりです。
最後に、川越の魅力、好きなところがあれば教えてください。
川越は、歴史や伝統を大切にする気質のある街だと思います。もしもっと開発寄りの選択をしていたら今とはまったく違う姿になっていたでしょうが、実際には蔵造りの町並みや昔ながらの雰囲気が残っていて、それが大きな魅力になっています。
一方で、だからこそ新しいことにチャレンジするには、少しハードルを感じる場面もあります。でも、本当はもっと新しいことができる街です。
歴史があるからこそ、その上に新しい文化や挑戦を重ねていけたら、川越はもっと面白くなる。LIVE CAFE Jammin’も、その一つの居場所として、これからも音楽と人が交わる場であり続けられたらいいですね。
| 住所 | 川越市脇田町6-16 渋谷産業ビル3F |
|---|---|
| アクセス | 東武東上線 JR 川越駅東口より徒歩3分 |
| 営業時間 | 11:30〜15:00、17:00〜22:00 定休日:水曜日、第1第3火曜日 |
| 電話番号 | 049-223-5373 |
| 公式HP | https://live-cafe-jammin.com/index.html |






