川越の中市本店は、日本人には馴染み深いかつお節を中心に、昆布や煮干などの海産物などの様々な乾物と、スーパーなどの大型店舗にはあまり見られない珍しい品物を各種取り揃えています。店頭で販売している手作りの「ねこまんま焼おにぎり(お米は地元・埼玉県産コシヒカリ)」も人気!
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中市本店が川越に立ち上げられた経緯や歴史について教えてください!
落合:江戸時代の終わりに、川越も城下町ということで色々な商売が行われている中でこの中市本店ができました。
中市本店の初代が、職人さんの「海がないけれども美味しいお魚が食べたい」という言葉を聞く中で、当時川越は舟運で栄えた町ですから、江戸の方から川で魚を運んできて、魚屋を始めたのが最初のきっかけです。
第二次世界大戦まではずっと鮮魚店をやっていて、自分の祖父の4代目が戦争に行って帰ってきてから鮮魚は一度やめて、缶詰などの一般食料品も扱い始めました。
4代目の祖父から5代目の父に移行するタイミングで、乾物の卸売という形で卸売店をやって、その後卸売だけではなくて小売をもう一度始めようということで今も小売りをやっているという流れです。
中市本店のこだわりや特徴について教えてください。
落合:中市本店では初代からの教えで、「良いものをお手頃な価格で」ということを守っています。
中市本店では製造をしておらず、北海道から九州まで品物を取り寄せる形で営業をしています。
小さいお店なので量では量販店さんに勝てないと思います。
だからこそ、スーパーや量販店で売っていないような少し珍しいもので、なおかつ良いものを選んで取り寄せるようにして商売をしていることがこだわりですね。
中市本店落合さんがお店をやっていて喜びを感じる瞬間について教えてください。
落合:川越も観光で有名になったので、なぜ川越で海のもの?と思う方もいらっしゃる一方で、やはりリピートしてくださる方もいらっしゃいます。
近くのスーパーでも鰹節が売っているけれど、うちの鰹節が美味しかったからと言って買ってくださったり、川越観光に行った際に中市本店で買った品物が美味しかったので送っていただけませんかという問い合わせもあったりします。
そのように商品を美味しかったと言ってリピートしてもらえるのが一番嬉しいですね。
中市本店落合さんが仕事をしていて大変だと感じる部分について教えてください。
落合:コロナ禍で飲食店さんへの規制が非常に厳しくなりました。
割烹屋さんなどに卸しもしているのですが、卸しで売っていたお店が商売をやめてしまったということがありました。
他には、観光客が多くなったことで、だいぶ昔と比べるとお客さんの層変わってきましたね。
やはり若い人が多くなってきましたし、そうすると食べ歩きや何か飲みながら歩くということが増えて、お土産を買うということが減ってきたという実感があります。
中市本店も地域密着という形でやっていて、川越の地元の方がよく買いに来てくれていたんですけれど、現在は客層もガラッと変わり、今では約7割が観光の方なので、お店の品揃えも頭を悩ませますよね。
出汁をとるために鰹節を買うというより、小魚のおつまみのようにおつまみ系の商品を買われる人が増えました。そういう意味では商品のラインナップに頭を使っています。
中市本店として今後進化させていきたい、伸ばしていきたい部分について教えてください。
落合:鮮魚店から始めて、今は乾物ですが、中市本店は海のものをやっているのは変わらないんですよね。
海のものをやっているというこだわり捨てたくないので、鰹節屋ということで鰹節のおにぎりもやっています。
しかし、中市本店で製造していないというのは弱い部分でもあるのかなと思うので、こちらで鰹節を削って、削り立てをお客様に提供することをやりたいと思っています。
予算的なものやきっかけがなくて、現在までなかなかできておらず、家族だけでやっている個人商売なので、人員をどうするかという問題はありますよね。
ただ今後の展望としては、仕入れたものをただ売るだけではなくて、ここで作って川越オリジナルとして売るという展開をしていきたいです。
その試みの一つが今やっているおにぎりなのですが、鰹節自体は鹿児島の物を使っています。おにぎりに使っている醤油などは自家製のオリジナルなものを使っていますね。
値段も250円なので気軽に楽しんでもらえる食べ歩きグルメだと思います。
店頭販売 | 午後12:00より販売を開始しております。 |
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定休日 | 火曜、水曜(定休日)はお休みです。売り切れ次第終了となります。 |
メニュー/お品書き | 【本枯節の削り節を使用】 1個 / 250円【にぼしの削り節を使用】 1個 / 250円 |
川越の街の魅力や好きなところを教えてください
落合:やはり一番は少し懐かしいというか、ほっとできるというか、昔ながらの佇まいというか、そういった古い雰囲気が未だに残っているところですかね。
しかも都内からそれほど遠くなく、急行の電車に乗れば30分ぐらいで来ることができて、手軽に昔の日本の雰囲気や情緒を味わえるのが大きな魅力だと思っています。
住所 | 〒350-0063 埼玉県川越市幸町5−2 |
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電話番号 | 049-222-0126 |
営業時間/定休日 | 営業時間 AM10:00~PM7:00 / 定休日 水曜日 |
アクセス | 西武新宿線 / 本川越駅 徒歩14分(1.1km) |
公式HP | https://www.nakaichi-h.com/ |
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