川越とのつながり、醤遊王国 川越時の鐘店を川越に立ち上げた背景を教えてください！

永井>私自身は特にありませんが、本社が坂戸、工場が日高にあり、川越は、西部地域の中心であるということと、社長が川越style倶楽部の副代表をやっていることもあり、川越に出店を決めました。

弓削多醤油様が大事にされていることを教えてください！

永井>醤油は調味料ですし、安心して口にできるものでなければいけないというのは大前提でやっています。
うちの醤油作りで特にこだわっているのは木桶ですね。
全国に醤油屋さんが1000軒以上ありますが、この木桶で仕込んでいる醤油屋さんは100軒くらいしかありません。

うちの日高工場には直径2m30㎝の大きい木桶を使ってお醤油を仕込んでおりまして、木桶にはかなりこだわっていますね。
木桶を使うと香りが非常に強くなります。

お醤油は大豆と小麦とお塩が原料なんですけど、最初に大豆を蒸して、小麦を煎って、種麹というのを混ぜて3日間かけて麹を作るんですよね。
それで作った麹に塩水を入れてもろみというものを作るんですけど、木桶の場合はこのもろみを入れるだけで、木桶の中に色々な微生物が住みついておりまして、独自のお醤油ができ上がります。

同じ材料を使っても桶ごとに味が変わったり色が変わったり香りが変わったりするのが特徴です。
大きなお醤油さんにあるタンクは自分たちで菌を調合しているので同じ味を出せるんですけど、木桶は桶にお任せというところで味や色や香りをお楽しみいただけるかと思います。
味などが安定しないという部分もあるんですけど、逆にそれが醤油の味につながると思っています。

弓削多醤油様の商品の強みを教えてください！

永井>うちは吟醸生しょうゆが売りでして、通常お醤油は木桶に入れて1年かけて作るんですね。
お醤油を搾って通常なら加熱処理と濾過をして製品になるんですけど、加熱処理と濾過をしてない生しょうゆというのがうちの売りです。
酵母菌が生きているような形になるので、体の免疫にも良いと言われています。

うちでは3種類の生しょうゆを販売しているんですけど、同じ生しょうゆでも桶によって全然違うものになっています。
うちでは卵かけご飯を提供しておりまして、この生醤油を実際にかけて楽しんでいただけます。
また、団子やソフトクリームも提供しておりまして、生しょうゆではないんですが、うちのこだわりの醤油を使っております。一番のおすすめ商品はこの川越搾りですね。他のお醤油屋さんにはない味で、うちの他の生しょうゆとは異なった味になっております。

醤遊王国 川越時の鐘店を運営されていて、喜びを感じる瞬間はどのような瞬間でしょうか？

永井>試食とかをしてもらって醤油が一つ一つ違うということを改めて認識してもらえると嬉しいですね。
私も最初に生しょうゆを食べた時に醤油の概念が変わり、他の醤油では物足りなくなってしまったので、他の方にもそれを体験してもらえると嬉しいです。

弓削多醤油、醤遊王国 川越時の鐘店として、今後進化していきたいところや伸ばして行きたいところはございますか？

永井>木桶のお醬油って全体の1％しかないんですよね。
これをもう少し増やしていこうという働きかけを行っています。

私も今週末小豆島にいくんですけど、木桶を作るプロジェクトにうちの社長が積極的に参加しております。
木桶を作っている会社がもうないので、お醤油屋さんやみりん屋さん、酒屋さんが集まって木桶を普及させようという活動を年に1回小豆島でやっています。

時の鐘店では観光客のお客さんが多いので、うちのお醤油のファンを一人でも多く獲得できればいいと思います。
観光客には若い人が多くなかなか見向きもされない現状ですが、日本酒と同じように醤油も一軒一軒味が違うことを理解してもらって、それぞれのおいしさを感じ取ってもらいたいですね。
そのため、うちの団子には再仕込み醤油といって少し高めのお醤油を使っています。

最後に川越の街の魅力、好きなところがあれば教えてください！

永井>川越はやっぱり古い街並みがいいですよね。
お醤油も古くから愛されている調味料ですので、それをマッチングさせて川越を盛り上げるために一役買いたいなと思います。

住所	〒350-0057 埼玉県川越市大手町１４−５
電話番号	049-298-4491
営業時間	10:00～17:00 土日祝も営業・火曜日定休
アクセス	本川越駅から1,060m ※川越時の鐘店にはお客様駐車場がございません。近隣の駐車場をご利用下さい。
公式HP	https://yugeta.com/tenpo/1860/