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株式会社山久は寛政5年創業の川越の老舗手芸店。問屋業をしながらも手芸の山久を通して「手芸のお困り解決、万(よろず)相談所」を目指す

手芸の山久は寛政5年(約230年前)創業の川越の老舗手芸店。

 

手芸の山久を運営する株式会社山久は糸屋として初代高山久兵衛が創業以来、女性の手作り材料を主な商材として卸、小売、そしてメーカーとして川越の卸団地(川越バンテアン)の本社を拠点に全国に販売しています。

今回は株式会社山久の高山さんにお話を聞いていきます!本日はよろしくお願い致します!

株式会社山久(手芸の山久)さんが、川越に立ち上げられた背景について教えてください!

高山>うちは1793年の寛政5年に、川越に糸屋として創業しました。
初代はもともと呉服屋をやっていましたが、独立して糸屋という形で立ち上げて、そこからはずっと川越という地はぶれることなくやっています。

今私が9代目なんですけど、糸から手芸用品店という形で商材は広がっていますが、脈々と続いている形になります。

高山社長が、株式会社山久(手芸の山久)さんを継ぐきっかけなどありましたら、教えてください。

高山>父はあまり継げというタイプではなくて、最初は継ぐことを考えておらず、大学も機械工学科に入って自動車の研究をしていました
そのまま大学院まで進んで、大学院でエンジンの研究をやっていました。

就職の時に自動車系に行こうとも思いましたが、一旦立ち止まって本当に自分は何がやりたいのか考えました。
そのとき、狭く深く一生深掘りしていくよりも、広く浅く色んなことをやってみたいなということを思いました。
それができる事って考えた時に、小さい頃から手芸屋さんに遊びに来て、手芸に楽しい思い出があったので、それを川越の街で発信できる仕事をしたいなと思いました。
迷ったというよりは、むしろ全然違う道でやっていたのに突然やりたいなと思ったという形になります。

株式会社山久(手芸の山久)を運営するにあたって大事にしていること、大切にしていることなんでしょうか?

高山>私が会社の経営理念として定めた、「手作りの温かさと楽しさを伝え、暮らしに彩りを届ける」が一番大事かなと思います。 社内で話して一昨年ぐらいに決めました。

手芸というものはかなり特殊だと思っていて、手作りする相手の顔を思い浮かべながらやるじゃないですか。
誰かを思い浮かべながら作る温かくて素敵なものだなと思うので、その温かさと、あとは実際に手を動かして作ったり、できあがった時は楽しいので、そういう所を大切にしたいというのはあります。

今コロナでできていないんですけど、川越祭りができていた時は100円で作れるビーズキーホルダーみたいなコーナーの出店をやっていました。
それだと5歳ぐらいのお子さんからできるんですよ。
5歳ぐらいのお子さんが「おじいちゃんにあげるよ」とか「お母さんに作ってるよ」って言いながらニコニコしながら作っているのを小さいころからお手伝いをしていたのでそういう所は大事にしたいですね。

株式会社山久さんの強み特徴を教えてください!

高山>うちは本業は問屋業やっているので、メーカーとの直接の取引があります。
メーカーから直接の情報が入ってきたり、メーカーの人と直接のやり取りができるので情報が早かったり、アフターフォローがしっかりできる所が強みですかね。

あとは問屋をやっている関係上、 倉庫がありまして約1万点の商品数を扱っていて商品数が多い所も強みですね。

さらに、長年働かれている方が多くて、本当に長い方ですと40年とか50年勤続頂いている方もいらっしゃって、商品知識が豊富という所も強みだと思います。
その中でも一番は商品件数が多いところですかね。

小売部に関して言えば、今は直接教えることができるお店が少なくなっているのかなと思うので、直接お客様と対話する機会があるのは強みかなと思います。
今はECにも力を入れていて、全国から注文頂いて全国に発送しています。
また、現在はコロナで量が減ってしまっているんですけど、以前は対海外に向けても商品を発送していました。

今後進化していきたいところや伸ばして行きたいところはございますか?

高山>コロナ禍で実際に出てきてもらうことが難しくなっている部分もあるので、ECを通じて、巣籠もりしていてこれから始めたい人、手芸に興味があるけど始めるのにハードルが高いなあという人に対して、より分かりやすく、より始めやすくなるようなコンテンツを展開していきたいです。

また、ここのお店では、画面越しじゃなくて直接教えられるので、手芸を始めたい人に対して積極的にコミュニケーションを取っていきたいなというのもあります。

株式会社山久さんは、川越でどのような存在でありたいでしょうか?

高山>寄ると楽しいお店ではありたいですね。
手芸で困り事があってちょっと寄ると、ちょっと教えてもらえるみたいな。「手芸のお困り解決、万(よろず)相談所」みたいな感じでありたいですね笑

観光客の方でも手芸が好きな方にフラッと入ってもらっていて、手編み毛糸を見てもらったり、後はレトロなボタンをたくさん揃えているので、ボタン見ていただくこともあります。あとはビーズ盆栽というものがあるので、そういった他のところとは違ったものを見にきてくださる方がいらっしゃいます。
ですので、観光客の方にも川越の方にも愛されるようなお店を目指したいです。

最後に川越の街の魅力、好きなところがあれば教えてください!

高山>川越に住んでいる方は皆さん川越が好きというところがあって、地元愛が強いのでそこがかなり好きです。
川越をどう発信したら盛り上がるかを常に考えていて一生懸命色々なことをされているので、勉強欲とか新しいことにチャレンジしようというチャレンジ精神も旺盛ですよね。

住所 埼玉県川越市仲町1-9
電話番号 049-222-2082
営業時間 営業時間10:00~17:00 水曜定休
アクセス 川越商工会議所の隣です。川越の大正浪漫夢通りの商店街内にあります。
公式HP https://yama9.com/