長峰園川越札の辻店は、狭山茶発祥の地とされる川越の中心、蔵造り商店街(一番街)札の辻の角に位置し、川越の観光客の方にも多く利用されている人気のお店です。甘い香りが漂う美味しいほうじ茶を店頭にてお召し上がりいただけます!
長峰園 川越札の辻店さんが川越に立ち上げられた経緯を教えてください!
野尻:長峰園の本店は鶴ヶ島市にありまして、茶農家のお店として1933年から営業してお
ります。今の社長は3代目になります。
2011年の春、東日本大震災の後頃にこちらの物件を見つけ、現在の社長の祖父と母が川越の出身であり、川越に恩返しをしたいという想いから川越にお店を開くことになりました。その時期には放射能を原因とする、狭山茶への風評被害があり、そのタイミングで狭山茶のお店を開くことはかなりのチャレンジではありましたが、社長の川越への恩返しへの強い想いや、この街並みに狭山茶のお店をぜひ出したい、という考えから出店を決めました。
2012年に一階の売店での販売を開始し、翌年の2013年から2階のカフェをオープンしました。
長峰園は鶴ヶ島の本店と、志木のファミリーマルイさんにも店舗がありますが、カフェス
ペースがあるのはこの川越店だけとなっていて、一つの特徴となっています。
長峰園 川越札の辻店さんのこだわりや特徴を教えてください!
野尻:川越の蔵造りの町並みに、狭山茶が上手くマッチングすればいいなと思っています。
高級なお茶のメニューを比較的安価な、お求めやすい価格で提供させていただいています
。
2013年以降、外国人観光客の方の増加などにより、狭山茶だけではなく、日本のお茶の
文化をお求めになるお客様が増えました。そのことから、「和」を感じられるスペースや歴
史ある建物なども特徴だと思っています。
観光の方が多く、「一見さん」と言われる方も多い印象ではありますが、川越出身で今は
他の場所に住まわれている方がお墓参りのたびに寄ってくださったり、川越の地元の方が遠
くから来たご友人をお連れになって来てくださったりと、そういった形のリピーターの方も
多くいらっしゃいます。
またこの辺りは着物をレンタルされて観光される若い方も多いです。当店舗は以前呉服店でした。
その頃の看板がディスプレイに使用されていますので、呉服店看板の下で写真を撮りたいという着物姿のお客様方の人気撮影スポットにもなっているようです。
SNSの時代にそういった部分でもお客様に来ていただけるのでありがたいとは思いつつ、
伝統的なお茶の文化などは絶やしてはいけないと思っています。
メニュー(一部抜粋)※時期によってメニューが変わる場合がございます。
河越茶むさしの | 700円 |
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狭山紅茶あかね | 700円 |
狭山抹茶きぬさ | 700円 |
プレミアム狭山抹茶なごみ | 900円 |
全国手もみ茶品評会一等入賞茶もののふ | 1100円 |
長峰園 川越札の辻店さんを運営していく中で、野尻さんが喜びを感じる瞬間を教えて ください!
野尻:お茶は様々なランクや種類のものがあります。
また、狭山茶とは埼玉県で取れたお茶全てのことを総称して「狭山茶」と呼ぶのですが、それをお客様に紹介させていただくと、驚かれるお客様も多いです。
その時に一つ、狭山茶のことを知っていただけたなと嬉しくなります。
また、2階のカフェでお茶を召し上がっていただいた方が、すごく美味しかったからこのお茶を買って帰りたい!などと言っていただけた時にも嬉しく感じます。
最近では狭山茶を使ったお菓子の販売にも力を入れていまして、そういった部分でもお客様に喜んでいただけると私たちとしてもうれしいです。
長峰園 川越札の辻店さんを運営していく中で、野尻さんが苦労していると感じる瞬間 を教えてください!
野尻:インバウンドで外国から観光の方が多く来られた時期には、文化や言語の違いから接
客やサービスの提供に苦労する点もあり、スタッフ一同で力を合わせて何とか乗り越えまし
た。
また、コロナ禍の際にはお客様が少なくなってしまい、売り上げがなかなか上がらず大
変でした。
しかしそれを逆手に取って、それ以前は忙しくてできていなかった部分の見直しや、環境をより良いものに整えることを行うことができた時期でもあり、より良いサービスの向上につなげることができたと思います。
長峰園 川越札の辻店さんは、今後どのようにしていきたいと考えていますでしょうか!
野尻: 若い年齢層の方々など、新しい方々も多くいらっしゃっていることで、SNSなどの
分野に力を入れることももちろん必要ですが、伝統や文化というものはしっかりと守ってい
きたいです。
若い方々が来やすい店だからと言って、落ち着いた年齢の方々が来づらいようなお店にはしたくないと思います。
ディスプレイの調度品の並べ方、チョイスするお花の生け方などのおもてなしのスタイルというのを勉強しながらやっていきたいです。。
流行に左右されすぎず、若い方々にも来やすいというバランスを読み取りながら今後も続けていければいいと思っています。
このお店を営業しながらも、川越の周りのお店や全国中のお店がどういった取り組みをして
いるのかリサーチして取り入れるべきものは取り入れることを欠かさず行っていくべきだと
考えています。
野尻さんが思う、川越の良さ、魅力を教えてください!
野尻:私自身は川越ではなく北本市出身なのですが、川越は埼玉県内文化の発信の地だなと
思っています。
川越の魅力はまず、川越出身の方が本当に川越を愛しているところだと思います。
川越愛に溢れる方々によって作られている街だなと感じます。また、川越祭りをはじ
めとする伝統や文化を大切にしつつ、新しい人たちや文化も取り入れて進化し続けている部
分が素晴らしいところだと思います。
これからもそういった文化や伝統を絶やさず、その中でより川越が発展していく一助になれるといいと思います。
住所 | 〒350-0062 埼玉県川越市元町2丁目2−5 |
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電話番号 | 電話番号 049-223-3210 FAX 049-223-3210 |
営業時間 | 営業時間 10:00~17:00 店休日 年中無休 |
アクセス |
西武新宿線本川越駅東口 徒歩15分 |
公式HP | https://www.nagamine-en.jp/ |