生活

川越弁天横丁の「靴鞄修理 坂庭」。お客様の大切な靴鞄と想い出を次の時代につなぐ、川越の街に愛され続ける修理のお医者さんを目指す

靴鞄修理 坂庭川越
宮大工や絵画修復士のように、歴史の紡ぎ、人の想いを遺す!

 

川越弁天横丁の「靴鞄修理 坂庭」は豊富な修行経験を生かし、お客様一人ひとりの大切な品物を次の時代に遺すべく、靴鞄の修復を中心に手掛けられていらっしゃいます。歴史ある建物に入居しつつ、川越に密着した活動も今後手掛けて行きます!

今回は靴鞄修理 坂庭の篠田さんにお話を聞いていきます!本日はよろしくお願い致します!

靴鞄修理 坂庭が川越に立ち上げられた経緯について教えてください!

靴鞄修理 坂庭川越

篠田:元々服飾の専門学校に行っておりまして、学校を卒業した後に鞄の修理会社に勤めました

その後、靴修理業界に入り、独立しようと思った際、当時は横浜にいたので田園都市線沿いで物件を探していました。
横浜は商業的にも人は多いですし、良いなと思っていたのですが、家賃が高く、お店を出すのは難しかったです。
自然がある所でなおかつ独立をして仕事をしたいなと思った時、たまたま服飾の専門学校の友達が川越出身で、川越でセレクトショップをやっていました。その人に、隣の物件が空いたんだけど、ここどう?という感じで教えてくれて、私は時代劇が好きで、川越に来た時に良い街だなと思っていて、川越で店を始めることになりました。

靴鞄修理 坂庭川越最初は川越の他の所で店舗をやっていたのですが、縁あって二年前にこの弁天横丁に来ることになりました。

私は、大工の子どもということもあって昔から物を作るのが大好きでした。
ただ、あまりこれがやりたいというこだわりはなく、たまたま入った鞄修理屋で鞄のことを学び始め、靴修理に入った時に革靴の奥深さにどんどん魅了されていって、その後好きが転じて店を持つに至りましたね。

靴鞄修理 坂庭川越
鞄と靴に共通する奥深さとしては、平面と立体を往復する所があります。
鞄は平面から立体的に作るもので、靴は足という立体物を平面上に図面を起こしてそれをさらに立体にするので靴は作るのが非常に難しいです。
また、革靴のどんどん履けば履くほど自分の足の形になっていく所も好きですね。

靴鞄修理 坂庭のお店としてのこだわりや特徴を教えてください!

靴鞄修理 坂庭川越

篠田:靴とか鞄は西洋の物なんですけど、僕自身は和が好きで、川越という街並みにも合うように和のテイストを核としたブランディングを心がけています
鞄や靴の修理の他にもスニーカーやデニム、人力車の修理もやっていました。
最近は日本橋三越の方と知り合って、革の巾着袋を取り扱っていただいています。今後はより制作に力を入れていこうという段階です。

また、鞄や靴もコーディネートの一部でしかないので、古着なども取り扱い、トータルでコーディネートできるように、さらにはアフターフォローもできるようにしています。

靴鞄修理 坂庭川越
店舗の内装のこだわりとしては、この建物が明治に建てられたものなので、内装も明治、大正を意識したようなデザインになっています。
また、お客さんからいただいた調度品がマッチすることが多かったので、そういったものも使っています。

靴鞄修理 坂庭の篠田さんが働かれていて喜びに感じる部分について教えてください!

靴鞄修理 坂庭川越

篠田:遺品など、おばあちゃんやお母さんが使われていた鞄などを修理したときは、一番喜びを感じます

また、他で断られた修理が坂庭に流れてくることもあるので、お客さんがあきらめかけていた修理を行い、喜んでもらえたときは非常に嬉しいです。

靴鞄修理 坂庭の篠田さんが働かれていて苦労されているところがあれば教えてください!

靴鞄修理 坂庭川越

篠田:全ての作業を一人でやっていることですね。
最近、人を雇い始めたのですが、経理から営業まで雑務を含めた全てを自分一人でやるのが一番辛かったです。話し相手も一人もいなかったのでしんどかったです(笑)

また、今まで修理をやりたいという方が、一人、二人来たことはあったんですが、教えるのがかなり難しくて、そこにも時間を割きますし、僕の作業もストップしてしまうので、これからは専門的なスタッフを増やしていって、業務を分担できたら嬉しいなと思います。

靴鞄修理 坂庭がお店として今後伸ばしていきたい部分について教えてください!

靴鞄修理 坂庭川越

篠田:修理も伸ばしつつ、制作側も革盆栽を含めて、作品をさらに作っていきたいなと思います。

あとは、もっと地元に愛されるように、町のお医者さんじゃないですけど、なにかあったら思い浮かべてくれるようなお店を目指して認知度を上げていきたいですね。
今後、より川越とつながっていけるように頑張っていこうと思います。

靴鞄修理 坂庭の篠田さんの思う川越の魅力や好きな所があれば教えてください!

靴鞄修理 坂庭川越

篠田:川越はやはり、一番街が雰囲気もあるし、人が見て良いなと思う部分が多いと思います。
ただ、そこに限らず、川越は奥の道にも素敵な道が非常に多いので、どんどん川越の奥深さを感じて、さらに好きになっています。表面上の物だけでなく、その奥に面白さがあるのが川越の魅了だと思います。
また、こんな昭和の店がまだ残っているんだというようなお店もある一方で、新しい若い方たちも入ってきていて、古い物と新しいもののバランスが良いのも川越の魅力だと思います。

住所 〒350-0061 埼玉県川越市喜多町2−1
電話番号 049-224-0878
営業時間 12:00-18:00
アクセス

東武東上線川越駅からバス8分

公式HP https://www.repair-sakaniwa.com/