グルメ

川越市下赤坂の「小野農園」。『日本一おいしい野菜を作る』という野菜づくりに懸ける熱い想い

川越市下赤坂にある小野農園。有機野菜の栽培に徹底してこだわり、川越市内の飲食店のオーナーにも絶賛され、多くの方に味や品質を支持されている農園です。

 

川越市にある小野農園の5代目にあたる小野さんは平成生まれの29歳の若手です。農園は継がないと!思っていた学生時代を経て、川越から『日本一おいしい野菜を作る』という野菜づくりに懸ける熱い想いを取材させていただきました。

今回は小野農園の5代目にあたる小野さんにお話を聞いていきます!本日はよろしくお願い致します!

小野さんの簡単な経歴と川越で農業を営むことになった理由を教えてください!

小野さん:小野農園は川越という街で、150年くらい代々小野家で受け継がれてきまして、私自身は5代目になるのですが、小野農園の農業の運営を4代目のお父さんと共同で行っております。

なので、中学も地元の福原中学校出身でザ・川越人です(笑) 何故、農業を継ぐことになったかですが、もちろん昔から農業が生活の一部ではあったものの若かったと いうのもありますが、正直にいうと農家に対して魅力を感じることができずに最初は小野農園を引き継ごう とは全く思っていませんでした。

小学生から柔道をやってきて、高校、大学も農業に関係する学校など入るわけでもなく、会社も柔道のス ポーツ推薦で入社するようなどちらかというと、いつも生活の一部にあるのはどちらかというと柔道というイ メージでした。

入社した会社の営業マンとして1から学び、徐々に成績も良くなって新記録なんかも作ったりしてたので すが、大手だった為にやればやるほど評価してくれる会社という文化ではなく自らの手で何か挑戦してみ たいと漠然と自分で起業したいという想いが募っていきました。

そういう想いが出てきて何をやろうかと模索していたら、生活の一部でもあった農業に関して今まで知ろう ともしてませんでしたが深く調べてみて、1次産業の可能性、課題や未来(若い世代の後継者不足など) を感じ、やってやろう!!と5年前に決意しました。
因みに、今まで一回もお父さんは農家を引き継いでくれと言われたことなかったんです(笑)自分の人生 だから自分でやりたいことやって決めろというスタンスで、むしろ会社員続けることに賛成するタイプだっ たので、会社を辞めてから農家で一緒にやらせて欲しいと伝えました(笑) その後、2年間くらいお父さんの仕事に帯同して1から教わりました。

そうしていくうちに、せっかく手間暇かけて愛情込めて作った野菜だからもっとお客様との接点を持ち笑顔をみたい!といった想いも出てきて今までの農協へ卸す以外にも積極的に直売所(一般の方に)で野菜の魅力を伝える事や川越市内で営む飲食店(レストラン)に直接配達することを始めて今に至ります。

小野農園さんの野菜は食材を扱うプロの飲食店さんや直売所でのお客様からの評価が高いように見受けられるのですが、野菜を作ることに関してこだわりはありますでしょうか?

小野さん:いろいろありますが、挙げるとすると有機栽培・鮮度はこだわってますね。
有機栽培に関してだと以前まで化学肥料や農薬も使ってという、言葉に語弊があったら申し訳ないです が所謂普通の野菜作りをしてました。

作る以上安心は勿論のこと、より美味しい野菜を食べて少しでもこんな野菜初めて食べたと笑顔にしたい という想いがあるので、化学肥料や農薬をなくした野菜作りをしております。

違いをわかりやすくお伝えすると、農薬とかを使わないので確かに虫とか食べられてしまい収穫までいか ないものもあるのですが、うちで育って収穫までいく野菜は凄い丈夫で葉っぱも分厚くて本来の野菜の 味の旨味が十分に乗った強い野菜を提供しております。これが美味しさにも繋がると思っております。

鮮度の関してだと、朝採れにとてもこだわって収穫しております。朝採れの良いところとして野菜は昼は 光合成して、夜は葉っぱの裏の葉脈を開いて呼吸をするんですが、土の水分を多く吸いあげるんです。
なので、朝は野菜自体が水々しいんです。

今だとレタスのような葉物を見ると、葉っぱの先に水滴が溜まっていて野菜が水々しく生き生きしてるからこそ朝採りにこだわり鮮度を維持したまま直売所やレストラン様などに納品しております。
また、野菜の保ちも全然違いますね。 因みに夏だと陽が昇るのが早い為に早朝の3時から収穫するようにしてます(笑)

小野農園さんは、数多くの飲食店さんと直接取引されているとのことですが、何故なのでしょうか?またそこにはどのような背景があるのでしょうか?

小野さん:本当に有難いことに、営業をかけに行ってとか宣伝を大々的にとかではなく、口コミなんです。

勿論、先述した野菜作りにこだわり安心で美味しい野菜をお届けすることに妥協せずにやっていることに 対して評価いただけてることは前提だと思いますが、色んな方があそこ美味しいからとお話をしてもらい 紹介して頂き繋がらせて頂いております。

元々、飲食店に納品し始めたのも直売で野菜を買いにきたお客様の紹介でイタリアンの飲食店さんから 始まりまして今では大手さんも含めて7店舗くらいに納品させて頂いております。

飲食店さんには他の野菜を使えないよ〜とまで言ってくださる方もいて本当に嬉しい限りです。

今は定員に枠はないのですが、一般の方にも1000円、1500円、2000円などその日その日のおすすめ野 菜をパッケージにしてお届けというプランもあり、その方達が直売の話を他のお客様にもしてくださって買 いにきてくださる方もいます。

小野さんが、農業をしていて喜びを感じる瞬間はどのような瞬間なのでしょうか?

小野さん:直売始めた一つの理由にもなるのですが、シンプルに初めて当農園の野菜を食べて「美味しかった!!」と言われるときが一番嬉しいです。

それが本当にやりがいになります。 他にも嬉しかった瞬間はお届け先の親御さんから、子供が野菜が嫌いだったけど、野菜が大好きになって、来た瞬間に丸ごとかぶりつこうとするんですよ(笑)と言われたことは最高に嬉しかったですね。

小野さんが、農業経営していくにあたってどのような苦労がございますか?

小野さん:そうですね、やはり自然には勝てません(笑)

収穫してお客様の口の中に入るまで気を抜けないです。
雹(ひょう)とか大雨や強風、そして台風などの自然相手なので昨日まで順調に強く育っていた 野菜が簡単にダメになっちゃう時が本当に悔しいです。

そこまでに土から丁寧に丁寧に生育して来てるので尚ですね。
5年前にこの業界に入るまで感じませんでしたが、動物被害もそうですが、その中で対策 を行い皆様の食卓に届けるまでの戦いをされて来た農家をやってきた人たちをシンプルにすごいなぁと 感じますし尊敬しております。

余談ですが、今はほとんどないんですがあらい熊にやられたことがあります(笑) 当時とうもろこしをやられたのですが、彼らの食べ方は面白くて、一瞬人間が食べたかのような食べ方を した残りカスが畑に落ちており、その時はこんな食べ方するんだぁと呆気に取られ他のと感心してしまいした(笑)

小野さんが個人として、今後進化していきたい、伸ばしていきたいと思っている部分があれば教えてください。

小野さん:私もまだ29歳(今年30歳)ですが、もっともっと若い子に対して野菜の作り方を教えたいと思っ ております。

農業は高齢化してますがやはり若い世代が引っ張って行けるようにと思います。HPを通して ネット販売。

他にも、大きいことだと思いますが、『日本一おいしい野菜を作る農園になる』を目標としてより一般の方含めて鮮度などにこだわった有機野菜を提供することを通じて野菜の美味しさを伝えていけるように日々もっと美味しい野菜を試行錯誤して作っていきたいと思っております。

川越の街の魅力や好きなところがあれば教えてください!

小野さん:長年川越に住んできたからこそ、改めて言われると難しいものですね(笑) やはり、蔵造りの町並みが素敵ですし、駅周辺は割と新しかったり、蔵造りの街では観光客が多かったり しますが、少し外れると畑が広がったり、田舎と都会の良いところ取りな感じが最高ですね。

時の鐘の隣の、古風な外観や内観のスターバックスなんかも田舎と都会の良いとこ取りで好きです(笑)

住所 〒350-1155 埼玉県川越市下赤坂394
アクセス 東武東上線新河岸駅から徒歩約20分
電話番号  080-1063-8130
直売所 毎週木曜日 16時〜八幡通り
『田中家具』向かいの駐車場
公式SNS Instagram:https://www.instagram.com/farmer_taku_vege/